アルプラゾラムについて

アルプラゾラムAlprazolam)は、ベンゾジアゼピン系の短期間作用型抗不安薬および筋弛緩薬の一種です。半減期は約14時間。日本では「ソラナックス」「コンスタン」という商品名で知られており、後発医薬品も多数発売されています。適応は、心身症における身体症状と不安、緊張、抑うつ、睡眠障害です。連用により依存症、急激な量の減少により離脱症状を生じることがあります。向精神薬に関する条約のスケジュールIVに指定されています。麻薬及び向精神薬取締法の第三種向精神薬に分類されます。

日本での適応は、心身症(胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、自律神経失調症)における身体症候ならびに不安、緊張、抑うつ、睡眠障害です。日本では、「ソラナックス」(ファイザー)、「コンスタン」(武田薬品工業)や「メデポリン」(沢井製薬)、「アゾリタン」(武田テバファーマ)、「トーワ」(東和薬品)、「カームダン」(共和薬品工業)という商品名でそれぞれの製薬会社から発売されています。

作用と効果

アルプラゾラム脳にあるGABA受容体に結合することにより神経細胞の活動を抑制し、不安・緊張などを和らげます。服用してから15分〜30分で最大効果が得られ、半減期は14時間ほどです。通常、心身症(胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、自律神経失調症)における身体症候ならびに不安・緊張・抑うつ・睡眠障害の治療に用いられます。

パニック障害

アルプラゾラムは深刻な不安およびパニック発作に対しての救済に効果があります。しかし、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が開発されたことにより第一選択肢からは外され、オーストラリアでは耐性、依存、乱用リスクのため、アルプラゾラムはパニック発作の治療には推奨されなくなっています。パニック障害に対するアルプラゾラムの効果は一般的に410週までに限られるという証拠が存在しますが、利益を失したにもかかわらず、患者が8ヶ月以上治療を続けたままにされることがあります。

米国において、アルプラゾラムはパニック障害(対人恐怖を伴うものも含む)でアメリカ食品医薬品局(FDA)の認可を受けています。世界生物学的精神医学会国際会議(WFSBP)は2002年に、薬物耐性・依存の経歴のない患者に限り、治療抵抗性パニック障害に対してアルプラゾラムを推奨しています。

不安障害

米国では、アルプラゾラムは不安障害、短期間の不安救済にFDA認可されています。アルプラゾラムは抑うつを伴う不安に対し効果があります。体系的な臨床試験によると不安障害への適用は4週間までに限られます。英国ではアルプラゾラムの処方は、深刻な不安に対し24週間の短期間に限り治療に推奨されています。長期間のアルプラゾラム投与は抑うつを引き起こします。

頭痛、頸椎症、腰痛症、肩こり

日本の整形外科においては、筋弛緩作用により頭痛、頸椎症、腰痛症、肩こり対策に処方されています。

副作用

倦怠感、脱力感、集中力低下、眠気、頭痛、めまい、性欲減衰、瞳孔拡大等。

依存性と離脱症状

アルプラゾラムとその他のベンゾジアゼピンは身体的依存・薬物耐性を引き起こし、長期投与後の減薬・断薬時にはベンゾジアゼピン離脱症候群を引き起こします。もし投与量が推奨量よりも多い場合、または患者の身体適応に応じて徐々の減薬を行うことなく服用をやめた場合、離脱症状が起こる可能性は高くなります。症状は穏やかなものは不快・不眠症、主要なものは発汗・不安・腹痛・筋肉のけいれん・嘔吐・抑うつ・震え、そしてまれに発作・自殺念慮・自殺などがあります。

日本では20173月に「重大な副作用」の項に、連用により依存症を生じることがあるので用量と使用期間に注意し慎重に投与し、急激な量の減少によって離脱症状が生じるため徐々に減量する旨が追加されました。厚生労働省よりこのことの周知徹底のため関係機関に通達がなされています。