ブスピロンについて

ブスピロンは、セロトニン5-HT1A受容体作動薬でアザピロン系の非ベンゾジアゼピン系の抗不安薬です。当初は新しい抗精神病薬としてブリストル・マイヤーズ社が開発しましたが、抗精神病効果よりもむしろ抗不安効果に優れていることがのちに明らかとなりました。

ブスピロンは脳内伝達物質のセロトニン神経活動を刺激し、ドーパミンやアドレナリンといった気分を高揚させる神経伝達物質を増強し、緊張感や不安感、憂鬱な気分を抑制するため、うつ病や不安障害に悩んでいる方におすすめです。また、不安感を抑制する事によって脳内の興奮状態を緩和する効果があるため、入眠障害などの不眠症に悩んでいる睡眠障害の方にも適しています。

不安障害、うつ病、不眠障害の3つを改善することが可能で、選択的な作用とされることから、副作用も従来までの抗不安剤と比べ少なくなっているので、安全に治療に取り入れることが出来る抗不安剤と評価されています。

効果

・不安感、緊張感

・不眠症、入眠障害

・焦燥感

脳内伝達物質のセロトニンに作動し、神経伝達物質のドーパミンやアドレナリンを増強し、不安感や緊張感、憂鬱な気分を抑制する効果があります。そのため、不安障害・うつ病・睡眠障害の方に適した抗不安薬になります。なお、ブスピロンは、服用してから12週間とゆっくり時間をかけて効果が現れる優しい抗不安薬のため、重篤な副作用や離脱症状は非常に低く、安全性が高い抗不安薬と考えられています。

服用方法

全般的な不安障害の場合 123錠として12回、水またはぬるま湯で服用してください。

1回の最大量は60mgまでとなります。

不眠症の場合 就寝前に113錠を水またはぬるま湯で服用してください。

効果がないと思われる場合でもすぐに増量するのではなく、2週間程度は同じ用量で続ける必要があります。セロトニン5-HT1A受容体作動薬を、不安やうつなどの精神障害に対して使用した場合、効果はすぐに認められないことが多くあります。効果が認められるまでの期間は、おおむね12週間と言われています。最長24週間以上続けて服用しないでください。

副作用

強い眠気、頭痛、無気力、立ちくらみなどの症状が報告されています。

併用禁止

・抗うつ薬や抗パーキンソン病薬として用いられる「モノアミン酸化酵素阻害薬(MAO阻害薬:商品名:オーロリックス、マネリックス)」

・鼻水やアレルギー症状の薬や酔い止め薬にも成分が含まれている「抗ヒスタミン薬(アメリジン)」

離脱症状

ブスピロンは、セディールなどの抗不安薬と同様に離脱症状が現れる確率は非常に少ない安全性の高い抗不安薬となっています。しかし、人によっては副作用と同じような離脱症状が現れる場合があるため、減薬や断薬する際は十分な注意が必要です。重い症状が現れた際は、すぐに医師に相談するようにしてください。

・不眠、不安、不快

・筋肉痛、震え

・筋攣縮(スパズム)、震え

・頭痛、吐き気、食欲不振

日本での取り扱い

1980年代、乱用、依存、耐性、退薬症状などのベンゾジアゼピン系抗不安薬の様々な問題が取り上げられていました。アザピロン系抗不安薬はそのような問題を引き起こさない画期的な抗不安薬でしたが、日本で行われた臨床試験では、ブスピロンは抗不安効果においてプラセボを上回ることができず、導入は断念されました。日本では住友製薬がアザピロン系の抗不安薬であるタンドスピロン(セディール)を開発・販売しています。

ブスピロンを主成分とする「バスパー」という薬が発売されていますが、日本では未承認薬となっており、服用前にかかりつけの医師に相談することをおすすめします。個人での使用に限り、輸入規定量を守れば、海外の薬でも購入することができます。