高コレステロール血症治療剤コレスチラミン

コレスチラミンについて

コレスチラミンColestyramine)は、強塩基性の陰イオン交換樹脂であり、その製剤は高コレステロール血症の治療およびレフルノミドの活性代謝物の体内からの除去に使用されています。製剤としてのコレスチラミンは粉末であり、水に懸濁して服用します。商品名は「クエストラン(Questran)」で、日本でははじめブリストル萬有製薬(現ブリストル・マイヤーズ)が販売していましたが、2002年よりアベンティスファーマ(現サノフィ)が製造承認を継承し販売しています。

効能・効果

・高コレステロール血症

・レフルノミドの活性代謝物の体内からの除去

用法・用量

・高コレステロール血症

通常成人にはコレスチラミン無水物として14gを水約100mlに懸濁し、123回服用します。

・レフルノミドの活性代謝物の体内からの除去

通常成人にはコレスチラミン無水物として1回4gを水約100mlに懸濁し、13回服用します。レフルノミド製剤投与による重篤な副作用発現時にはコレスチラミン無水物として18gを水約200mlに懸濁し、13回服用します。

概要

肝細胞は、コレステロールを代謝し、胆汁酸を産生する。胆汁酸は、消化活動時に総胆管を経て十二指腸へ分泌されますが、その95%は腸肝循環によって再吸収され、再び肝細胞に回収されます。コレスチラミンは腸管内において胆汁酸を吸着し、再吸収を阻害することでコレステロールの吸収を抑制します。また、これにより減少した胆汁酸を補填するため、肝においてコレステロールから胆汁酸への異化が亢進します。以上の作用により血中コレステロールを低下させると考えられています。また、同様の作用により体内に存在するレフルノミドの活性代謝物を除去することができます。レフルノミドは、体内での初回通過効果や肝代謝により活性代謝物に変換された後、胆汁酸とともに腸肝循環を起こすため、コレスチラミンが胆汁酸ごと吸着して腸管からの再吸収を防ぐことでレフルノミドの対外排出を促進させます。

高コレステロール血症について

コレステロールは、血液の中に存在する「脂質」という脂肪分です。コレステロールは、もともと細胞の膜やホルモンを生成するために欠かせないものです。しかし、食べ過ぎやお酒の飲み過ぎなどでエネルギーが過剰に体内に摂取されたり、運動不足などでエネルギーの消費が少なくなったりすると、血液中のコレステロールが増加してしまいます。「脂質」であるコレステロールが増えると、「脂質異常症」と呼ばれる状態になり、身体のさまざまな問題を引き起こすことがあります。

高コレステロール血症は、血液中のコレステロールが多すぎる状態です。自覚症状がなくても、長い間に動脈硬化が進み、狭心症や心筋梗塞の原因になるおそれがあります。コレステロール値が高すぎる場合は、食生活の見直しや運動が推奨されます。

副作用

コレスチラミンは強塩基性の陰イオン交換樹脂であり、粉末を水に懸濁して服用することから、便秘、腹痛といった消化管症状のほか、胆汁酸、陰イオン性物質や酸性物質等の薬剤や食品を合わせて服用すると、その吸収を遅延・抑制させるため注意が必要です。

重大な副作用として腸閉塞があらわれることがあります。観察を十分に行い、高度の便秘、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う必要があります。

禁忌

次の患者には投与しないこと

・完全な胆道の閉塞により胆汁が腸管に排泄されない患者(本剤は、腸管内で胆汁酸と結合してその糞中排泄量を増大させることにより、コレステロールを低下させる薬剤であるため効果がありません)。

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。