深在性真菌症治療剤ジフルカン

ジフルカンについて

ジフルカンとはファイザーが日本で販売している深在性真菌症に用いられるアゾール系の抗真菌薬です。細菌感染症は重篤な症状を引き起こすことがあります。これと同様に、真菌(カビ)によっても病気が引き起こされます。これを真菌症と呼びます。カビの他にも、キノコや酵母なども真菌に属します。

ジフルカンはカンジダ属およびクリプトコッカス属による深在性真菌症および造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防の適応を有しています。1989年に発売されて以来、これらの治療における標準的な治療薬としてジフルカンは医療現場で広く処方されてきました。抗真菌剤としては体液・組織移行性が良好である、副作用が少ない、耐性を獲得しにくいという特徴があります。

組成

1カプセル中:

有効成分 日局 フルコナゾール 50 mg 日局 フルコナゾール 100 mg
添加物 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム

(カプセル本体)

酸化チタン、ラウリル硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム

乳糖水和物、トウモロコシデンプン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム

(カプセル本体)

酸化チタン、ラウリル硫酸ナトリウム、赤色102号、黄色5

成分と服用方法

ジフルカンの主成分はフルコナゾール(Fluconazole)です。剤形には、カプセル剤、ドライシロップ、注射液があります。女性の性病であるカジンダに対する治療薬としてジフルカンは一般的に知られています。11回経口投与を行うことで、少しずつ着実にカジンダの原因菌を殺菌することが可能になります。体内で代謝されにくい薬であり、投与量の70%がそのままの状態で尿と共に排泄されます。

効果

・カンジダ属およびクリプトコッカス属による真菌血症、呼吸器真菌症、消化管真菌症、尿路真菌症、真菌髄膜炎。

・造血幹細胞移植患者における深在性真菌症の予防。

・カンジダ属に起因する腟炎および外陰腟炎。

作用機序

真菌細胞膜の成分であるエルゴステロール生合成を阻害し、さらに細胞膜の変化を起こし、透過性その他真菌細胞の膜機能を障害することにより効果が現れます。

服用方法

成人のカンジダ症患者については通常、1回主成分として50100mg11回経口投与します。クリプトコッカス症患者については通常、50200mg11回経口投与します。なお、重症又は難治性真菌感染症の場合には、1日量として400mgまで増量することができます。

併用禁忌

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
トリアゾラム

(ハルシオン等)

トリアゾラムの代謝遅滞による血中濃度の上昇、作用の増強及び作用時間延長の報告があります。 本剤はこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがあります。
エルゴタミン

(クリアミン配合錠)

ジヒドロエルゴタミン

(ジヒデルゴット等)

アゾール系抗真菌剤等のCYP 3A4を阻害する薬剤とエルゴタミンとの併用により、エルゴタミンの血中濃度が上昇し、血管攣縮等の副作用を起こすおそれがあります。 本剤はこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがあります。
キニジン(硫酸キニジ

ン)

ピモジド(オーラップ)

これらの薬剤の血中濃度が上昇することにより、QT延長、トルサード・ド・ポワント(Torsades de Pointes)を発現するおそれがあります。 本剤はこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3A4を阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがあります。
アスナプレビル(スン

ベプラ)

ダクラタスビル・アス

ナプレビル・ベクラブ

ビル配合錠(ジメン

シー配合錠)

これらの薬剤の血中濃度

が上昇することにより、肝胆道系の副作用が発現し、また重症化するおそれがあります。

本剤はこれらの薬剤の肝臓における主たる代謝酵素であるCYP3Aを阻害するので、併用によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがあります。

副作用

発熱、悪心、下痢、発疹、浮腫などの副作用が治験時に確認されています。このような症状が出た場合はジフルカンの使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。

保管方法その他

・乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。

・薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。