ゼニカルについて

ゼニカルは肥満治療薬の一種です。スイスの製薬会社エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社が発売しているオルリスタットの商品名が「ゼニカルXenical)」です。ゼニカルには食事に含まれる脂質の吸収を大幅に阻害する効果があり、ストレスを感じることなくカロリーセーブできます。体重管理薬としての効果の高さと安全性が実証されています。ゼニカルは世界17ヶ国で販売されており、その絶大な効果と安全性から4,000万人以上の人びとに使用されている経口内服型の肥満治療薬ですが、日本国内においてはまだ治験あるいは製造承認申請中です。

作用機序

経口服用により腸内のリパーゼ(脂質を構成するエステル結合を加水分解する酵素群)に作用し、結果的に腸管からの脂肪の吸収を阻害します。吸収されなかった脂肪は、大便として肛門を介して排泄されます。これにより減量効果が得られます。有効成分オルリスタットの体内吸収はわずかで、大部分は便中に排泄されます。

用法・用量

低エネルギー食療法とともにBMI 30以上か、BMI 27以上で高血圧、糖尿病、高脂血症などをともなうものを対象に、13回毎食中・食後に40mgを投与する(1日量120mg)。

服用方法

ダイエット薬というと食欲を抑制するイメージがありますが、ゼニカルは普通の食事をとりながらダイエットできるのが特徴。ストレスなく、無理なく理想の体重へと近づくことができます。

ゼニカルは経口内服薬であるため、風邪薬などと飲み方は同じで、朝・昼・晩の食事に合わせて1錠を水と一緒に服用するだけです。ゼニカルの主成分であるオリルスタットの効果が最も発揮されやすいタイミングは食中から食後となります。食前に服用しても構いませんが、ほんの少し薬の効果が薄れる可能性があるため避けるようにしてください。また、ゼニカル1回の食事あたりで2錠以上服用することはできません。

ホルモンバランスの崩れや肌の乾燥といったトラブルの原因となりますので、用法は必ず守りながら服用するようにしましょう。

効果

アメリカ合衆国における治験の結果、1年間の投与により5%の体重減少が見られた成人が60%10%の体重減少が見られた成人が27%でした。一方、偽薬群では5%体重減少が31%10%体重減少が11%で見られました。オルリスタットは、食欲を抑制せずに減量をサポートする画期的な成分です。

オルリスタットの服用を開始してから、2週間ほどで効果があると感じる人が多いようです。効果が出るまでの期間は人それぞれなので、効果が実感できるまで、気長に服用を続けることが大切です。オルリスタットには依存性などはないので、長期間にわたり使用しても問題はありません。なかには、オルリスタットを服用しているからといって食べ過ぎてしまう人がいますが、それでは当然効果は半減してしまいます。オルリスタットの効果を生かすためにも健康的な食生活を心がけるようにしましょう。

使用上の注意

脂肪からの摂取エネルギーを30%以下にした低エネルギー食下での投与が望ましいとされています。小児や妊婦、授乳中の女性の服用は推奨されません。

副作用

脂溶性ビタミンであるビタミンADEKβカロテンの吸収も阻害されるので、これらビタミン類の摂取量を増やす必要があります。特に、βカロテンとビタミンEでは、血漿中濃度が統計的に有意に減少したため、オルリスタットとともに毎日脂溶性ビタミン補助剤を服用するようにという勧告をアメリカ食品医薬品局(FDA)は支持しています。

また、上記のように多くの脂肪が排泄されるため、ワックスエステルを多く含むバラムツなどの魚を大量に摂取した際のように、脂肪が肛門から漏れ出したり便意がコントロールできなくなったりするという問題も指摘されています。