クラミジア・歯周病に効くマクロライド系抗生剤ジスロマック

ジスロマックについて

ジスロマックはファイザー製薬から販売されている抗生物質です。国内で最も感染者の多い性病であるクラミジアや、歯周病の治療薬として用いられています。

ジスロマックが登場する以前は、クラミジアの治療にはクラシッドというマクロライド系の抗生物質が使われていました。従来薬のクラシッドと比べて、ジスロマックは短期間での治療が可能で、1回の服用で7日間効果が持続するという特徴があります。効果が長く続くので飲みやすく、従来の薬よりも治療成果が高いジスロマックは、細菌による感染症の治療薬として第一選択薬とされています。

成分

主成分にアジスロマイシンを含有しています。アジスロマイシンは病原菌の蛋白合成を阻害する働きをし、病原菌の増殖を抑える作用をします。

ジスロマックの成分アジスロマイシンには、以下のような特徴が挙げられます。

・肺炎球菌などのグラム陽性菌、インフルエンザ菌や百日咳菌など一部のグラム陰性菌、嫌気性菌、非定型菌のマイコプラズマ、クラミジア、マイコバクテリウムなどに有効です。

従来薬と比べて体内への吸収がよく、113日間の服用で従来薬を714日間使用した場合と同等の効果が得られます。

・アレルギー反応を起こすことが少なく、ペニシリン系やセフェム系抗生物質に対してアレルギーのある人にも適用されます。

・副作用が少なく、症状が出たとしても下痢などの軽度な副作用が短期間みられる程度です。

上記の特性から、アジスロマイシンは従来のマクロライド系抗生物質に変わって、新しいマクロライド系の抗生物質として細菌性の感染症治療に幅広く使われています。

効果

ジスロマックはクラミジアに効果があるのはもちろん、細菌性のさまざまな感染症に用いられます

主成分であるアジスロマイシンの働きにより、感染症の原因となる細菌の増殖を抑制し治療効果を発揮します。アジスロマイシンは、血中に取り込まれた後に効果が長時間にわたって持続する特徴を持っています。ジスロマックはクラミジアや歯周病、マイコプラズマ肺炎など、細菌性の感染症に対して有効です。

服用方法

食前・食後のどちらに飲んでも問題ありませんが、ジスロマックは空腹時に飲んだほうがよく効きます。食事の前後2時間は間隔を空けて服用してください。

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認することが推奨されています。

副作用

ジスロマックは副作用の少ない抗生物質としても知られていますが、その中で最も多いのが下痢です。マクロライド系の抗生物質を飲んで下痢になるのは、薬の作用上仕方がないことで、多少であれば下痢の症状が出ても心配する必要はありません。

胃腸の弱い方がジスロマックを服用した場合は下痢になりやすいので、あまりにも重い症状が続く場合は医師に相談してください。

慎重投与

以下の方に対しては慎重に投与を行ってください。

・他のマクロライド系又はケトライド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者。

・高度な肝機能障害のある患者(肝機能を悪化させるおそれがあるので、投与量ならびに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること)。

・心疾患のある患者(QT延長、心室性頻脈(Torsades de pointesを含む)を起こすことがあります)。

併用注意

制酸剤(水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム) 本剤の最高血中濃度低下の報告があります。 機序不明
ワルファリン 国際標準化プロトロンビン比上昇の報告があります。 マクロライド系薬剤はワルファリンの肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、ワルファリンの作用が増強することがあるが、本剤での機序の詳細は明らかでありません。
シクロスポリン シクロスポリンの最高血中濃度の上昇及び血中濃度半減期の延長の報告があります マクロライド系薬剤はシクロスポリンの主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、シクロスポリンの血中濃度が上昇することがあるが、本剤での機序の詳細は明らかではありません。
メシル酸ネルフィナビル 本剤の1200mg投与で、本剤の濃度・時間曲線下面積(AUC)及び平均最高血中濃度の上昇の報告があります。 機序不明
ジゴキシン 本剤との併用により、ジゴキシン中毒の発現リスク上昇の報告があります。 P-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、ジゴキシンの血中濃度が上昇することを示唆した報告があるが、本剤での機序の詳細は明らかではありません。