クロナゼパムについて

クロナゼパムClonazepam)は、ベンゾジアゼピン系の抗てんかん薬、筋弛緩薬である。抗不安作用も有します。日本では1981年より「ランドセン」(大日本住友製薬)、「リボトリール」(中外製薬)という商品名で販売されており、適応はてんかんです。

連用により依存症、急激な量の減少により離脱症状を生じることがあります。服用を中止する際には漸減が原則となっています。クロナゼパムは向精神薬に関する条約のスケジュールIVに指定されています。麻薬及び向精神薬取締法では第三種向精神薬に分類されます。

適応

・小型(運動)発作

ミオクロニー発作、失立(無動)発作、点頭てんかん(幼児けい縮発作、BNSけいれん等)

・精神運動発作

・自律神経発作

用法・用量

成人・小児は、初回量クロナゼパムとして、10.51mg13回に分けて経口投与します。以後、症状に応じて至適効果が得られるまで徐々に増量します。維持量はクロナゼパムとして126mg13回に分けて経口投与します。

連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行う必要があります。本剤は比較的若年齢から長期使用されるので、耐性の上昇に十分な注意が必要です。

禁忌

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

・重症筋無力症の患者(重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがあります)

・急性狭隅角緑内障の患者(眼圧を上昇させるおそれがあります)

副作用

眠気、倦怠感、頭痛、集中力低下、体重増加、体重減少、いらいら、ふらつき、脱力感、失禁、性欲減退、興奮など。

中止の際には漸減が原則であり、急な中止はけいれん重積が発生することがあります。

日本では20173月に「重大な副作用」の項に、連用により依存症を生じることがあるので用量と使用期間に注意し慎重に投与し、急激な量の減少によって離脱症状が生じるため徐々に減量する旨が追加され、この周知徹底のため厚生労働省より関係機関に通達がなされました。奇異反応に関して、錯乱や興奮が生じる旨が記載されています。医薬品医療機器総合機構からは、必要性を考え漫然とした長期使用を避けること、用量順守と類似薬の重複の確認、慎重に少しずつ減量する旨の医薬品適正使用のお願いが出されています。

相互作用

抗てんかん剤

ヒダントイン誘導体

次のような報告があるので、本剤と併用する場合には、フェニトインの血中濃度をモニタリングすることが望ましいとされています。本剤または、フェニトインの血中濃度が低下します。フェニトインの血中濃度が上昇します。 機序不明。
抗てんかん剤

バルビツール酸誘導体

中枢神経抑制作用が増強されることがあります。 ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強するおそれがあります。
アルコール(飲酒) 中枢神経抑制作用が増強されるおそれがあるので、併用しないことが望ましいとされています。 ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強するおそれがあります。
中枢神経抑制剤

フェノチアジン誘導体

中枢神経抑制作用が増強されるおそれがあります。併用しないことが望ましいですが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与する必要があります。 ともに中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強するおそれがあります。
モノアミン酸化酵素阻害剤 クロルジアゼポキシドで舞踏病が発現したとの報告があります。併用しないことが望ましいですが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与する必要があります。 機序不明。
バルプロ酸ナトリウム アブサンス重積(欠神発作重積)があらわれたとの報告があります。 機序不明。